スタンプ制作で絶対に失敗しないための8か条:LINEクリエイターズスタンプ
- 2015/5/7
- IT・デザイン, SNS
- LINE, LINEクリエイターズスタンプ
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こんにちは、中村です。
前回に引き続き、LINEクリエイターズスタンプのお話。
前回の記事
審査期間・売れ筋・売上…1年で何が変わった?:LINEクリエイターズスタンプ
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今回のテーマは「LINEクリエイターズスタンプで絶対に失敗しないための8か条」
LINEスタンプ制作にあたり、最低限やらなければならないこと・やってはいけないことについてまとめてみました。
あらかじめ言っておくと、この記事は才能のあるスタンプクリエイターは読む必要なしです。
才能はないけど少しでも売りたい皆さん、売れるはずなのに売れないと嘆いている皆さん、これから新規参入したいと考えている皆さんは必見です!
ただし、これをやったからといって売れるとは限りません。あくまで失敗しないための最低限の条件です。
では、ご覧ください。
その1 後追いはダメ
売れているスタンプを研究するのは大切です。
しかし、売れているスタンプの真似をしてみたところで、まず間違いなく売れません。
ランキングを見ていると、「その手があったか!」というスタンプをたまに見かけます。
しかし、それを真似てみても、承認されるのはずっと先。
そして、承認される頃には、「その手があったか!」と同じように考えた人たちのスタンプが続々と登場します。
もう二番煎じどころじゃないですね。
アイデア重視で行くなら、先駆者になることを目指しましょう。
また、図らずも後追いになることがあります。
そうならないように制作前にしっかりリサーチしましょう。
もしすでに先駆者がいたとしたら、
- そのアイデアで作っている人はどのくらいいるのか
- どのスタンプが最初なのか
- そのアイデアに基づいて制作されたスタンプはどのくらい売れているのか
等を調べてみると良いです。
1について
すでにたくさんの人が作っているテーマなら、これから手を出して売上を伸ばすのはかなり厳しいです。
まだスタンプ数が少なく、ネタ・クオリティ共に微妙なものばかりなら、チャンスはあります。
2について
そのネタを一番最初に形にしたスタンプはどのくらい売れているでしょう?
そして後続はどのくらい売れているでしょう?
もし先駆者に該当するスタンプがリリースされてからだいぶ時間が経過していて、しかも一人勝ち状態ならば、おそらく今から作っても売れません。
ネタとしての旬はとっくに過ぎているし、売れた理由も「先駆者だから」というところが大きいです。
3について
少し1と被りますが・・・
そのテーマ全体でどのくらい売れているでしょう?
全体の数が多くて、しかしごく一部の作品しか売れていないようなら、成功するのは難しいです。この状態で売れるものを作れる人は、そのネタじゃなくても売れるものを作ることが出来ます。
全体の数が少なく、かつ全体的にそこそこ売れているようならチャンスです。魅力的なネタなのに、まだ手を出している人が少ないという可能性が非常に高いです。急いで制作にとりかかりましょう。
その2 センスと画力を磨こう
クリエイターズスタンプ開始当初に流行ったスタンプに、「らくがき系」があります。
「エヅプトくん」や「rakugaki」みたいなスタンプですね。
これらを見て、「これなら自分でも描けるじゃん!」と思った人もたくさんいることでしょう。
実際、秋~冬にかけて、らくがきスタンプが大量に販売されました。
しかし、その中でヒットしたものは皆無と言っていいレベル。
ヒットどころか、1個売れるかどうかというスタンプがほとんどです。
らくがき系は、物珍しさから売れた側面が大きいです。
それまでそんなのなかったですからね。
すでに述べたように、そのジャンルの先駆者だからこそ、ヒットしたのです。
昨年11月の記事で私は「センスがあれば画力はそれほど重要ではない」というようなことを書きましたが、状況は変わりました。
画力は必要です。
最近の上位スタンプを見ると、ほぼすべてが画力とセンスの両方を備えています。
シュール系らくがきスタンプがヒットすることは、もうほとんどないでしょう。
これからのスタンプには画力もセンスも必要です。
持ち合わせていない人は、身につけましょう。
ちなみに画力は道具である程度補えると私は考えています。
PhotoshopやIllustrator等を使いこなせるようになると画力がなくても意外となんとかなります。
まあ、画力というよりはクオリティですかね。
もしかしたら基礎的な画力にはなんの足しにもならないかもしれませんが、作品の完成度を上げることは可能です。
画力に自信のない人は、道具の使い方から学んでいくといいかもしれません。
その3 妥協してはいけない
スタンプを作成するのは大変です。
イラストを40枚も描かなければならないですからね。
おそらく描き慣れている人でも大変だと思います。
そんなわけで、制作していると「こんなもんでいいよね」とか「コピペしちゃえ」とか、とにかく手を抜きたくなります。
だって面倒なんだもん。
でも、そうやって作ったものって、ユーザーに伝わっちゃうんですよね。
これは本当に不思議というか当たり前というか・・・
スタンプに限ったことじゃないんですけどね。
やはり売れている人たちはしっかり仕事してるんですよ。
よほど才能あるんなら別ですけどね。ハ○ター×ハン○ーの作者みたいにね。
画力もそれなりでネタもまずまずだったとしても、コピペを多用しすぎていたり、どこか作りが雑だったりすると、驚くほど売れません。
狙ったコピペならいいんですけどね。
たとえば、5月7日現在の8位にいらっしゃる「あなたなら使いこなせるわ2」。(StampDB調べ)
顔の部分はほとんどコピペです。
でも、これは手を抜くためのコピペじゃないんですよね。コンセプトとしてのコピペです。
スタンプとしては妥協も手抜きも一切感じられません。
それを勘違いして「コピペでも上位に行けるんだ」とか、「俺、手の抜き方うめー」とか思っちゃうと、とても残念なことになります。
ユーザーはコピペがどうこうなんて気にしていません。
そもそも、イラストにおけるコピペがなにかなんて、考えたこともないでしょう。
しかしながら、ユーザーの目はなかなか鋭いし厳しいようです。
意識していなくても、手抜きや妥協を敏感に感じ取ります。
たとえば、歌の上手さとか、車の運転の上手さとか、料理の上手さとかって、そのジャンルの知識や経験がなくてもわかりますよね?
それと似ていると思います。
ほとんどのユーザーにはイラストについての知識も経験もありません。しかし、善し悪しの判断は出来ます。
決してユーザーの目を甘く見ないことです。
少しでも気になる部分があったら、自分が本当に納得がいくまで、とことん突き詰めましょう。
その4 独りよがりになってはいけない
スタンプを作ってるときって、意外と冷静じゃないんです。
苦労して作った分、絵にもネタにも愛着が湧きます。
だから、客観的に作品を見ることができず、独りよがりになりがちです。
そういったスタンプは絶対に売れません。
では、そういうミスを犯さないためにはどうすればいいのか。
5W1Hじゃないですけど、「だれが」「どんな状況で」「どういう風に使うのか」等、具体的に考えていくと良いでしょう。
「だれが」についても、年齢や性別、職業等具体的に考えていってください。
そうすると、自分のスタンプをその人が使ってくれそうかどうか、多少は見えてくるはずです。
また、
「自分が描いている漫画の○○のキャラをスタンプにしました!」
「○○の○○ちゃん(自作キャラの名前)」←伝わるかな・・・
みたいなのは100%売れません。
ストアに並んでいても、ユーザーの無意識下で自動的にカットされます。
人気のある漫画家・イラストレーターの作品なら話は別ですけどね。
売れていないスタンプクリエイターは自作キャラに名前をつけるべきではないとさえ言えるかもしれません。
名前をつけると愛着が湧いて、客観視できなくなりますからね。
上位スタンプを見ても、具体的なキャラクター名が付いたスタンプなんて、ほとんどありませんよね?
つまりそういうことなんだと思います。
その5 タイトルはしっかり考えよう
SEOみたいな話になってきますが、タイトルも重要です。
LINEアプリのスタンプショップに表示されるタイトルの文字数は13文字~17文字程度(iPhone6の場合)。
少なくとも、タイトルのメインとなる部分は、その字数内に表示されるようにすべきです。
上位のスタンプを見ても、ほとんどがその字数内に収まっています。
実際のところ、SEOほどタイトルは重要ではないとは思います。
ただ、スタンプショップでメイン画像とともに最初に目に入る部分ですからね。おろそかにしてはいけません。
既述のように、自作のキャラクター名とかは、たとえ考えていたとしても入れない方がいいですね。
タイトルは「短く」「わかりやすく」「頭に入りやすく」を基本とするといいのではないでしょうか。
逆に説明文は適当でいいです。
上位のスタンプを見ても、シンプルな説明文が多いです。
かえって、下位のスタンプに気合の入った説明文が目立ちます。
その4の内容と被りますが、独りよがりになってしまっている良い例(悪い例?)といえるでしょう。
自分の作品に愛着を持ちすぎないように気をつけましょう。
その6 メイン画像は慎重に選ぼう
タイトルと共に表示されるメイン画像。
多くの場合はスタンプ40個の中から選びます。
メイン画像はそのスタンプの顔です。
これだけでそのスタンプが
- どういうジャンルなのか
- どういうノリなのか
- どのくらいのクオリティなのか
が如実に伝わります。
言い換えると、それらを確実に伝えることができる1枚をメイン画像にしなければならないわけです。
そういう1枚はありますか?
ないとしたら、それはすでに売れないスタンプです。
きっぱり諦めるか、大幅な作り直しをして下さい。
メイン画像が決まったら、それが本当にそのスタンプの顔たる1枚なのか、今一度確認してみてください。
その7 リリースするタイミングを決めよう
承認されたら、いよいよリリースです。
でも、リリースって、どのタイミングで行えばいいんでしょうか?
元も子もないことを言うと、いつリリースしても大した違いはありません。
トップ100に入るようなスタンプはどのタイミングでリリースしても売れます。
しかし、そこまでのヒットが見込めないスタンプは、リリースのタイミングでちょっとだけ売上も変わります。
たとえば、新着が少ないのは土曜と日曜。(単純に承認が少ないため)
そして、スタンプ全体の売上が上がるのは木曜と言われています。
リリースの少ない曜日を狙うか、全体の売上が高い曜日を狙うか、それともスキマを狙うのか・・・。
やってみなければわからないですが、市場の動向を見ながらあれこれ考えてみても損はないでしょう。
ただ、土日はリリースも少なめですが、全体の売上も低いので注意です。
時間でいうと、17時~21時がオススメ。
スタンプが一番売れる時間です。
この時間を狙っている人も多いので流されやすいかもしれませんが、それを考えても、夜中や朝と比較すると見てもらえる確率は圧倒的に高いです。
さらに細かく考えると、中高生向けのスタンプなら15時~21時、大学生や社会人向けのスタンプなら、18時~22時くらいを狙うと良いです。
ただし、リリースボタンを押してからストアの新着に反映されるまで1時間~3時間程度の時間がかかるので、その分もしっかり考慮しましょう。
また前回の記事にも書いたように、現在のペースが続けば、7月頃には承認が申請に追いつき、リリースラッシュが落ち着くハズです。それを待つのも手だと思います。
その8 売れても売れなくても反省しよう
スタンプが売れなかった場合、新着の流れに負けたとか、アプリの検索機能が不十分とか、いろいろ外部に不満をぶつけたくなります。
まあ、それも「なくはない」でしょう。個人的には運の要素もそれなりにあると思います。
でもやっぱり一番の問題点は「作品そのもの」だと知るべきです。
LINEスタンプの一番の宣伝は「ユーザー」です。
誰かが使用し、それを受信した別のユーザーが気に入って購入する。それの繰り返し。
だから、売れるスタンプは宣伝をしなくても勝手に売れていきます。
ほとんどの上位スタンプはそうやって拡散していくのです。
わざわざスタンプショップから探してきてくれるユーザーはほとんどいないでしょう。
つまり、スタンプが売れないということは・・・
- 買う気にならないレベル
- 買ってはみたものの使い道がない
- 使っては見たものの送られた相手が買いたいと思わなかった
のどれかである可能性が非常に高いです。
外部に原因を求める前に、まず自分のスタンプを見直しましょう。
次に売れた場合。
こちらもなぜ売れたのかを冷静に分析する必要があります。
「俺TUEEEE」とか調子に乗っていると、続編を作ってみたらまったく売れなかったなんて事態になりかねません。実際にそういうこともあるみたいですし。
何が良かったのか、次回作は何を改善すればいいのか、そういったことをしっかりと確認しましょう。
番外編 お亡くなりになったかな?と思ったら
スタンプの寿命は突然訪れます。
それまで1日2~3個くらいは売れていたのに、ある日を境にパッタリと売れなくなります。
売上グラフを見ていると、そりゃもう心電図がピーッって鳴っている状態ですよ。
あまりに突然なので、「あれ、サーバーの不具合かな?」なんて思ってしまうことも。
そんなときには心臓マッサージをしましょう。
そう、自ら数個買ってみるのです。
そうするとまず、不具合でもなんでもなく、本当にそのスタンプの心臓が止まっていたのだと確認することができます。現実は非情なものです。
ただ、自分が買うことで、若干息を吹き返します。
息を吹き返すと、順位が上昇します。下位スタンプの場合、数個の売上で数千位上昇します。
そして、運が良いと、ディープなスタンプユーザーが発掘してくれます。
先日、スマホのキャリア変更のために、溜まっていたポイントをお亡くなりになったスタンプの自買いで消化したんですが、上手くいったようで、その後ちょっとだけ復活してくれています。
ただの延命措置なんで長くはもたないでしょうが、ちょっとでも復活させたい方、よろしければお試しあれ。
まとめ
読み返してみるとなんだかとても偉そうなことを書き連ねていますが、9割9分、自戒です。
私が最初にリリースした「かわいいねこ」は労力に見合うくらいの利益を出すことができました。
しかし、その後にリリースした作品がさっぱり売れなかったので、自分なりに分析してみたわけです。その結果がこれですね。
皆さんも十分にお気をつけください。
以上、中村でした!
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2015年5月7日
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