”意識高い系になれるスタンプ”の制作にあたり気をつけたこと・こだわったこと:LINEクリエイターズスタンプ
- 2015/5/14
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こんにちは、中村です。
当サイトではほとんど宣伝していなかった中村作のLINEスタンプ「意識高い系になれるスタンプ」が週アスPLUSに掲載されました!
週アスPLUS
地獄のミサワを超えるウザさ!LINEの「意識高い系になれるスタンプ」
6/22 追記
ITmedia様にも取り上げていただきました! ありがとうございます!
ITmedia
「エビデンスある?」「ドラスティックだなあ」「日本ではそうかもね」 使いこなせる? 「意識高い系になれるスタンプ」
びっくりですねー
前日まで8,000位台だったランキングが突然40位台まで上がっていたので何事かと思いましたよ。
ランキング見るまで掲載されていることに気付きもしませんでした。
「お、おまえは死んだはずでは・・・・・・」みたいな気分でしたね。
あまりに動揺して、原因を探る前にとりあえずスマホアプリ「ねこあつめ」を起動して、5分前に補充したばかりのカリカリを再補充しちゃいましたからね。
それにしても週アスPLUS様、本当にありがとうございます! ありがとうございます!
でも”地獄のミサワ先生を超える”は過言です! 恐れ多いです!
まあ、自然拡散ではないので終息も早いとは思いますが、それでも一度お亡くなりになったはずの作品がこうも復活してくれたなら、そりゃ手放しで喜べるってもんですよ。
さてさて、その「意識高い系になれるスタンプ」ですが、前々回の記事に書いた「スタンプ制作のための8か条」を初めて意識して作った作品です。
「8か条」は「意識高い系――」の失敗も踏まえているので当てはまらない部分もありますが・・・・・・
そんなわけで、今回は「意識高い系になれるスタンプの制作にあたり気をつけた点・こだわった点」を「8か条」と照らし合わせてご紹介します。
「8か条」をご覧になっていない方は、そちらを先に読んだ方が話がわかりやすいです。
関連記事
スタンプ制作で絶対に失敗しないための8か条:LINEクリエイターズスタンプ
審査期間・売れ筋・売上…1年で何が変わった?:LINEクリエイターズスタンプ
1. 市場調査
意識高い系スタンプの先駆者は「意識高い系スタンプ つかさくん」。
リリースは2014年8月~9月頃。「意識高い系」という言葉がネットから現実社会に浸透し始めた頃ですよね。制作開始はさらにその数ヶ月前だと思うので、この先見性はスゴイです。
スタンプというくくりを外せば、「意識高い系」というジャンルを確立したのは、かの有名な「地獄のミサワ」ですよね。
地獄のミサワ先生がすごすぎて、意識高い系ネタをやるとどうしてもミサワがチラつくほど。
後続スタンプもいくつか出ています。
ただ、市場全体の売上はそれほどでもありませんでした。通常のネタなら手を出すべきではなかったかもしれません。
しかしながら、「意識高い系」というネタはまだまだ伸びるジャンルだと思ったわけです。ネットでも度々話題になっているし、現実社会でも耳にするので。
しかも、まだ同じネタのスタンプがあまり作られていない。
そんなわけですぐに制作に取り掛かりました。
ひとつ失敗したのは、このスタンプを販売開始した頃には意識高い系ネタが「ブーム」から「定番ネタ」になってしまっていたこと。
あと3ヶ月早く販売できていれば、スタートダッシュでつまづくこともなかったかもしれません。
2. クオリティの追求
中村はかなり面倒くさがりで、ラクできるところはとことんラクしようとする傾向があります。
ラクするためには苦労を惜しまないタイプです。それが業務の効率化につながることもあるので悪い面ばかりではないんですが・・・・・・
しかし、この性格はスタンプ制作にとってはマイナスでしかない。
「8か条」で書いたとおり、手抜きはどんなに取り繕ってもユーザーに伝わります。
「市松人形ちゃん」や「ふきだしにゃんこさん」「ふきだしにゃんこさん2」の失敗要因のひとつです。
そこで「意識高い系――」はなるべく手を抜かないよう心がけました。
たとえば小道具。
某カフェ風のカップや某リンゴ風のPC、そして本。
本の表紙はスタンプにしてしまうとよくわかりませんが、一応字も書いてます。
センスのある人なら上手くごまかすんでしょうけどね。
中でもこだわったのは「手」。
上位スタンプを見ていると、特にシュール系は手を丁寧に描いているものが多いことに気付きましてね。手そのものはもちろん、手の表情も重要です。
実際やってみてわかったんですが、手をきちんと描くと、全体のクオリティが高く見えるんですよ。
顔がコピペでも手をきちんと描いているだけで手抜き感がかなり減少します。
3. 妥協しない
前の内容と被りますけど、もっとも妥協しないよう気を遣ったのはやはり「手」でしたね。
身体と同じ線幅だと潰れ気味になるので手の線幅だけ細くしたり。
手の表情もかぶらないように気をつけました。
他に気を遣ったのは、ふきだし内の文字配列。
バランスを考えて均等に並べたかったんですが、カタカナビジネス用語の場合、2行に分かれてしまうと頭に入ってきづらいのではないかと考えました。
スタンプってじっくり見るものじゃないですからね。
そこで、行のバランスよりも、単語のバランスを重視したわけです。
このあたりは結構悩みましたね。
4. 客観的視点を心がける
「意識高い――」に関してはこの点は30点くらいですねー
どういう人が使うのか、どういう場面で使うのかといった視点をあまり重要視しませんでした。
作りながら、「これ使いどころないなあ」って思っちゃったし。
説明文にも「使いどころはわからない」って書いちゃってますしね。
ただ、使いどころのある意識高い発言ってなかなかないんですよ。
だから、逆に割り切って作ってみることにしました。
スタートダッシュでつまづいた一番の要因はここかもしれないですね。
勝手に上位に行くようなスタンプは使いやすさがスゴイですからね。
気をつけたのは、キャラに名前をつけないという点。
同じキャラで他に2作審査中、1作構想中ですけど、キャラ名は特に考えていないです。
「8か条」で書いたとおり、独りよがりな作品になるのを避けるためです。
もっとも、そもそも名付けセンスがないんですけどね。
スゴクどうでもいいですが、ストアの作者名「OGDO.NKMR」はOtaru General Design Office NaKaMuRaのことです。このネーミングセンスのなさ!
※追記:クリエイター名を「nakamura.ogdo」に変更しました。若干マシになったかも・・・
5. タイトルと説明文
タイトルは、どんなスタンプかわかりやすいように、シンプルにしました。
ストレートに「意識高い系スタンプ」にしようと思ったんですが、つかさ先輩とかぶってしまうので、ちょっとだけ変えて「意識高い系になれるスタンプ」。
検索でさがすとしたら「意識高い系 スタンプ」でしょうしね。
説明文は適当です。
気持ちを込めすぎないようにしたのと、リズムの良さもちょっとだけ気をつけましたね。
その方が読みやすいかなあ程度です。
使いどころはわからないけれど、会話に無理やりねじ込めば、今日からあなたも意識高い系
「市松人形ちゃん」「ふきだしにゃんこさん1&2」はタイトルと説明文でも失敗してますね。
タイトルが長すぎ&説明に気持ちを込めすぎ。
きっと制作時から愛着を持ちすぎたんでしょうね。
「かわいさトラウマ級! 市松人形ちゃん」
市松人形ちゃんはちょっとシャイな女の子。素直な愛情表現は苦手だけど、いつでもあなたのことを見つめているよ!
「ふきだしにゃんこさん」
LINEの中だけに生息する謎の生物・ふきだしにゃんこ。どうやらネコらしいという以外なにもわかっていない。ときおりのぞく手足がベリーキュート。
「ふきだしにゃんこさん2」
LINEの中だけに生息する謎の生物「ふきだしにゃんこ」に新種が!? あいかわらず生態は謎だけど、かわいいことに変わりはない。今後とも彼らから目がはなせません!!
「ふきだしにゃんこさん1&2」は「新種発見!ふきだしにゃんこ」「もっと新種発見!!ふきだしにゃんこ2」から改名しました。特に売上に影響はしてませんが。
6. メイン画像の選定
これは悩みましたね。このスタンプのすべてを伝えられるような一枚はどれか。
「意識高い――」は「ウザイ」が全体を構成しています。その下にビジネス用語系とリアクション系がある感じですね。
いくつか候補はあったんですが、「アグリー(同意)」がシンプルかつスタンプの特徴を一番捉えていると判断しました。
スタートダッシュでつまづいているので、この判断が正しかったとは言えないかもしれませんが。
7. リリースのタイミング
このスタンプをリリースしたのは、確か5月4日の12時頃。実際にストアに並んだのはそれから1時間くらい後。新着に表示されたのは16時過ぎだったと思います。
ゴールデンウィーク中だったので、どの時間が売れるのか、そもそも新着がどのくらいあるのか等、まったく読めませんでしたね。
ただ、ゴールデンウィーク直後は、連絡取り合う機会もテンションも激減するのではと思い、連休が明けるのを待たずにリリースしてみました。
※実際、連休明けは他のスタンプクリエイターも売上が低かったようです。
まあ、こういうのは完全に結果論なので良いとも悪いとも言えないんですけどね。
スタートダッシュでつまづいてはいますが、ゴールデンウィーク明けを待つよりは良かったかなとは思います。
8. 反省&まとめ
今回は、たまたま週アスPULSのライターさんの目に留まり(どういう経路かわかりませんが)、順位を伸ばすことが出来ました。
本当にたまたまですね。スタンプの実力としては全然足りていないと思います。新着の流れに勝てなかったことがその証拠です。
やはり一番の反省点は「汎用性」ですかねー
自分で説明欄に書いちゃうくらい使いどころがわからないですからね。
現在、同じキャラクターを使用したスタンプを2作申請していますが、そちらは「意識高い系になれるスタンプ」の反省点を踏まえて作成しました。
それらの売上がどうなるかはわかりませんが、まずスタートダッシュで「意識高い――」を超えて欲しいと思います。
少なくともスタートダッシュで超えることが出来れば、自分の分析が間違えていなかったと胸を張って言えるので。
なにはともあれ、週アスPULS様、ご購入くださった皆様、ありがとうございました!
余談
「8か条」の記事にも書いた蘇生手段、実は本作でもやってみました。
リリース直後の最高順位は1,824位。
その後12,346位まで急降下。この間わずか5日ほど。
さすがにショックだったので、知り合い数人(6人くらい)にプレゼントしました。
その甲斐あって、一時的に順位が3,241位まで回復。
さらに何人か買ってくださったようで、翌日には1,987まで順位を伸ばすことができました。
2日後には8,058位まで落ちちゃいましたけどね。
しかし、やはり順位が上がると多少は売れやすくなりますね。
お金に余裕のある方は試してみてはいかがでしょう?
以上、中村でした。
2015年5月14日
中村作のスタンプたち
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