芦別市芸術文化交流館「芸術の郷しんじょう」は2006年(平成18年)に、旧新城小学校の校舎を利用してオープンした美術館。
芦別や北海道ゆかりの作家の作品を展示している他、アトリエとしても利用され、作家と直接交流することもできます。
芸術の郷しんじょうとは?
旧新城小学校の校舎を利用した美術館。
体育館をメインに、芦別や北海道ゆかりの作家の作品が展示されています。
また、常設作品の他、期間限定の招待作家の作品も見ることができます。
教室は作家のアトリエとして使われ、この場所で日々作品が生み出されています。
旧新城小学校は1906年(明治39)年に家庭教育所として開設。
1909年(明治42年)に新城尋常小学校に改称。
2004年(平成16年)、芦別小学校に統合される形で閉校。
その後、2006年(平成18年)に「芸術の郷しんじょう」としての活用が開始しました。
今回の訪問では、新城町で生まれ育った画家、河瀬陽子先生が館内を案内してくださいました。
展示ホール
メインの展示会場である体育館。
大きな作品を中心に展示されています。
こちらは案内してくださった河瀬先生の作品。
作品に登場しているマリオネットは先生のアトリエに実際にいらっしゃいました。
作家にもモデルにも直接会える美術館はかなりレアです。
芦別出身/在住の洋画家・木工作家、永田守男氏の作品。
絵と木工を組み合わせた面白い作品です。
札幌の洋画家、廣岡紀子氏の作品。
真ん中は小樽富岡教会ですね。
芦別出身/在住の洋画家、石岡剛氏の作品。
石岡先生はプロの画家としてかなり幅広く活躍されています。
ホームページもあります! → 【洋画家 石岡 剛の世界】
新潟出身/赤平在住の洋画家、中野弘基氏の作品。
中野先生は2017年度の招待作家。
普段はここでは見ることができません。
アトリエ
教室や〇〇室的なところは各作家のアトリエとして利用されています。
また、アトリエ周辺にも作品がたくさん展示されています。
こちらは石岡先生のアトリエ。正面に飾られている大きな絵は大林宣彦監督の映画「野のなななのか」でも使用されました。
それぞれのアトリエに作家の個性が垣間見ることができて面白いです。
私が訪れたときは河瀬先生が各アトリエを案内してくださいました。
アトリエを見学したい方は、管理人さんか作家さんに声をかけてみると良いかもしれません。
アトリエ前の廊下にも、それぞれの作家の作品が展示されています。
校舎の風景
芸術の郷しんじょうは小学校の校舎を利用しているので、学校の雰囲気を今でも随所に感じることができます。
体育館前の廊下。
廊下にもたくさんの作品が展示されています。
芸術の郷しんじょうに関する新聞記事等がまとめられていました。
水道。
どうでもいい話ですが、こういう並んでいる蛇口がすごく好きです。
閉校直前の生徒。
閉校日まで残っていた生徒はさらに少なかったそうです。
階段の周りには河瀬先生が教えた児童の作品が展示されています。
おわりに
最近は廃校を活用した美術館や博物館が増えてきました。
芦別市のある空知地方だけでも「アルテピアッツァ美唄」や「ミカサモダンアートミュージアム」、深川の「向陽館」があります。
アルテピアッツァ美唄は彫刻作品、ミカサモダンアートミュージアムは現代アートが中心です。
向陽館は芸術の郷しんじょうと同様に絵画中心。
それぞれに特色があって面白いです。
作品とは関係ないですが、芸術の郷しんじょうは洋画家のアトリエが多いせいか、入ると油絵の具の匂いがしてちょっと懐かしかったです。高校の美術の授業で少しやっただけですが(笑)
今回案内してくださった河瀬陽子先生は芦別市新城町出身の洋画家。
新城小学校にも実際に通われ、教員としてもこの場所で働いていました。
40歳で画家に転身し、現在もここ新城町で絵を書き続けています。
河瀬先生、この度はありがとうございました!
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▼廃校を利用した美術館