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奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所 ブログ

紅葉スポットとして人気の夕張滝の上公園。
公園内には、夕張川の浸食が作り出した絶景の渓谷・千鳥ヶ滝や、大正14年に建設され現在も稼働している滝の上発電所があります。
夕張の地質や産業の歴史の一部を一度に味わえるオススメのスポットです。

 

千鳥ヶ滝

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

夕張の中心部から南へ約25km、滝の上公園内にある千鳥ヶ滝は、夕張でも人気の景勝地です。
地殻変動により縦になった地層を侵食してできた渓谷は迫力満点。
紅葉スポットとしても有名で、秋にはたくさんの人で賑わいます。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

訪れたのはちょうど紅葉が見頃を迎えた頃。
顔が写らないように撮るのが大変なほど人がいました。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

この「縦になった地層」は三笠の野外博物館でも見ることができました。

夕張から北へ向かうラインは三笠を含め産炭地が並んでいるので、地質的にも似ているのかもしれません。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

崖に開いたトンネル。
人工的なものなので、このすぐ奥にある滝の上発電所の設備の一部だと思われます。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

千鳥ヶ滝の反対側。夕張川の下流方面。
こちらも紅葉が見事です!

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

奥の橋から。
ピークまではもう少しだったのですが、それでもこの紅葉。
夕張は山に囲まれた土地なので、秋はどの方向を向いてもきれいです。

 

滝の上発電所

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

滝の上公園内にある滝の上発電所は、1925年(大正14年)に北海道炭礦汽船株式会社(北炭)が、自家発電設備として建設しました。
石炭の最盛期には夕張川上流の清水沢発電所とともに、北海道の石炭産業を支えました。

その後、1994年(平成6年)に北海道企業局が設備を譲り受け、2017年現在も現役の施設として稼働しています。
普段は外観のみ見学可能ですが、毎年10月中旬に開催される紅葉まつりでは内部が一般公開されます。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

こちらが発電機。
地下の水車と軸でつながっていて、水の勢いで回転します。
発電量は年間2,446,000kWh。
ただし、実際に発電しているのは雪解け時期の3月〜5月のみ。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

内部は真新しい鉄骨で補強されています。
老朽化が激しいため、2013年から2016年にかけて大改修がおこなわれました。
Wikipediaによると、”築90年以上経っているので存続するにしろ廃止するにしろ費用がかかりすぎて頭を抱えている”そうです。
古いものを長く使っていくのも大変ですね。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

ステンドグラスでかたどられた北炭の社章。
レンガ造りの建物といいお洒落ですね。

奇岩の渓谷・絶景の千鳥ヶ滝と炭鉱の歴史を今に継ぐ滝の上発電所

外壁をよく見ると、あちこちに黒いシミがあるのがわかります。
これは戦時中に標的となるのを防ぐためにコールタールで黒くカモフラージュした跡とのこと。
歴史を今に伝える生き証人のような建物です。

 

おわりに

夕張川の浸食が作り出した渓谷の景色はまさに絶景。
紅葉の時期はもちろん、どの季節でも美しいので、ぜひ訪れてみてください。

余談ですが、千鳥ヶ滝は北海道の舞台にした歴史冒険漫画『ゴールデンカムイ』の70話(8巻)にも登場しています。
マンガ好きな方はぜひチェックしてみてください。

 

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