北海道の無人駅を紹介するシリーズ。
今回は道南編として、八雲-函館間の無人駅、そして砂原支線の駅を巡ります。
第2回は石倉駅・本石倉駅・石谷駅です。
このうち、本石倉駅と石谷駅は2022年3月12日をもって廃止となりました。
また、今回の駅は3つとも海が見える駅という特徴があります。
石倉駅
1903年(明治36年)開業。
1986年(昭和61年)無人化。
1988年(昭和63年)駅舎改築。
駅の目の前は海。
夏に来ると気持ちが良さそうです。
駅内部は狭め。
窓のところには素敵なイラストが飾られていました。
駅名の由来は諸説あるようですが、Wikipediaによると”箱館戦争時の榎本武揚軍の石倉三左衛門という人物から”とする説もあるようです。
北海道の地名や駅名の由来としてはかなりレアケース。歴史を感じます。
かつては2面3線だったようですが、今は2線。
真ん中の線路があった場所にはススキが生い茂っていました。
構内踏切。
ホームからは駒ケ岳が見えます。
駅の周辺。
海辺の集落といった雰囲気。
本石倉駅
1944年(昭和19年)本石倉信号場として開業。
1987年(昭和62年)に本石倉駅に。
2022年(令和4年)3月12日、廃止。(写真は2021年秋に撮影)
道南の駅の中でもトップクラスの曲者駅でした笑
国道側にある入口。
しかし、車を止めるスペースはなさそう。
もう少し先に行くと
別の入口がありました。
車の場合はこちらから入れます。
アンダーパスを通り、
狭い道を進むとたどり着きます。
結構古そうな駅舎。
本石倉駅は長らく仮乗降場として使用されていて、1987年に駅になっています。
この駅舎は戸や窓の雰囲気から昭和の終わりの建築には見えないので、もっと昔に建てられているっぽいですね。
駅内部。
木造の駅舎を改修していると思われます。
さて、反対側のホームに行こうと思ったのですが、なんと踏切も跨線橋もない。
大きい駅ならともかく、この規模の駅でホーム間の行き来ができないとは思いませんでした。
反対側のホームには先程の国道側の入口から行くことができます。
さっき通った道を戻って、
線路の下をくぐり、
階段を登って、
ようやく到着。
こんな行き来のしづらい駅は初めてでした笑
こちら側のホームから見た駅舎。
駅の横には石倉郵便局があります。
郵便局なのになかなかアクセスがしづらいですね…
石倉駅方面。奥にトンネルが見えます。
10月の終わりの訪問だったのですが、もう少し早ければ紅葉がきれいそう。
石屋駅方面もトンネル。
両サイドトンネルで秘境感がマシマシです。
この駅からも海が見えます。
羊蹄山も見えていました。
石谷駅
1930年(昭和5年)石谷信号場として開業。
1946年(昭和21年)石谷駅に。
1986年(昭和61年)無人化。
2022年(令和4年)廃止。(写真は2021年秋撮影)
2泊3日の初日に来たのですが、良すぎて帰りにも寄ってしまいました。
とても素敵な駅なので廃止は残念。
石屋駅内部。
結構広いです。
駅ベンチ。
どこにでもあるベンチですが、どの駅でも存在感があります。
入口の柱。
趣があります。
ホーム側の出入口。
ドアの向こう側に鬱蒼とした雰囲気を感じます。
階段がとても良い感じです。
奥側の階段。
閉鎖されている事務所の内部。
事務所内にあった新聞。
日付は1994年(平成6年)2月11日。
窓際にあったわりに状態がとても良いです。
ホーム側から。
ドアの向こうに見える駅ベンチもとても良いです。
古い駅名標の「いしや」の文字には点があります。
これは「し」の原型である「之」の上の点の名残だそうです。
この辺の詳細はわからないのですが「之」→「シ」→「し」のような移り変わりでしょうか。
行書体や勘亭流のような筆文字フォントでは今でもその名残が見られますね。
構内は2面3線で踏切で行き来できます。
森駅方面。
本石倉駅方面。
どの角度から見ても素敵です。
駅の目の前は海。
「石谷駅前」のバス停があります。
ここからも駒ケ岳が見えます。
だいぶ近づいて来ました。
次回は「駒ヶ岳駅・赤井川駅・大沼駅」です。
大沼駅は有人駅ですが、空いていたので寄ってみました。