写真をアニメ背景風に加工するチュートリアル室内編です。
Photoshopの機能だけで簡単に加工できます。絵心もペンタブも必要なし。
前回は桜の風景を加工してみました。
難しいことはしていないんですが、多少手順が複雑でした。
今回も基本は一緒ですが、植物がない分、ずっと簡単です。
▼桜編はこちら
簡単!写真をアニメ背景風に加工するチュートリアル桜編:Photoshop
▼杜王町編はこちら
【JOJO】写真を杜王町風に加工するチュートリアル:Photoshop
使用する写真はこちら。写真AC様よりお借りしました。著作権保護のため一部加工してあります。
なお、画像サイズ4272×2848のものをベースにしています。
大きい画像の方がやりやすいです。
1. Camera Rawでベースを作る
フィルター > Camera Rawフィルター
基本補正
元の写真がちょっと緑・シアン寄りの色なので、「色温度」「色かぶり補正」で若干調整。
光を強調するために白を強く。
写真の状態だとディテールが細かすぎるので、明瞭度を下げる。
そして、暗部を明るく、彩度を高く設定。ここはイラスト風加工に必須の設定です。
ディテール
ノイズを軽減します。
ノイズを減らすと同時に、塗りののっぺり感も出せます。
HSL/グレースケール
色ごとの彩度を変更。
今回は、夕方まではいかない放課後の雰囲気を表現したかったので、イエローを下げました。
今回に限らず、黄色系は派手に出やすいので、黄色を強調したいとき以外はなるべく下げた方が上手くできます。
他の彩度はお好みで。
レンズ補正
色収差を除去します。
別にやらなくても大して変わらないですけど。
効果
Camera Rawによるベース作りはこれで完了です。
写真によりますけど、今回使用した素材では、この時点でかなりイラスト感が出ました。
2. ぼかし(表面)で塗り感を出す
Camera Rawで作成したベースのレイヤーを複製します。
3. 粒状フィルムでメリハリを出す
粒状フィルムを適用すると壁の汚れ等がくっきりします。
イラスト風加工ではこのフィルターを適用するとグッと良くなることがあります。
4. 部分的アンシャープマスクで手前をくっきりさせる
均一にぼかし(表面)をかけているので、手前が少しボワッとした印象になっているので、手前のみアンシャープマスクをかけます。
ぼかし(表面)をかける際に調整してもいいです。
クイックマスクモードを解除し、選択範囲を反転。
5. 輪郭検出で輪郭をくっきりさせる
複製前のレイヤー(Camera Raw処理のみ)を選択し、重ね順を一番上にします。
イメージ > 色調補正 > 2階調化
手前の輪郭線が消えないレベルで線を調整します。
このままだと奥の線が多すぎるので、余計な部分を消します。
奥の方をあまりごちゃごちゃさせないようにし、さらに光の当たっている部分の輪郭をなるべく消すようにすると上手くいくと思います。
6. 光を描く
桜編でも書きましたが、重要なポイントです。
簡単なわりに効果絶大です。
窓からの光
反射光を描く
机や椅子の光が反射している部分を適当に塗って、ぼかし(ガウス)で適当にぼかします。
これで大体完成。
あとはお好みで次のステップへ。
仕上げ
写真AC様より、以下のファイルをお借りします。
無料会員の方は、低解像度版を拡大して使ってください。どうせはっきり見えないので問題ないです。
まず「カラフルなキラキラ画像」を、描画モード「ソフトライト」、不透明度「20%」で重ねます。
次に「窓ガラスの朝日」を、描画モード「ソフトライト」、不透明度「100%」で重ねます。
今回はこんな感じで配置しています。
これで完成です。
放課後の誰もいない教室の雰囲気を表現できたのではないかと思います。
ちょっと教室古いですけど。
カラーバランスをイエロー・マゼンタ・レッドに寄せれば、夕方っぽくもできます。
おわりに
光の描写手順が少ないので、桜編よりもかなり簡単にできると思います。
室内の写真は大体こんな感じで加工できます。
ただ、写真によってはイラスト加工に向かない場合もあります。
Camera Rawで処理した際にまったくイラスト感がでない場合は、加筆なしで加工するのは難しいです。
イラスト風に加工する方法はいろいろあるので、よかったら他の記事も参考にしてください。