北海道の無人駅を紹介するシリーズ。
道南編・第5回。今回から駒ケ岳を一周する砂原支線をめぐります。
今回は池田園駅・流山温泉駅・銚子口駅を紹介します。
流山温泉駅は到達がかなり困難で楽しい駅でした。
なお、現在は池田園駅・流山温泉駅は廃止、銚子口駅は銚子口信号場となっております。
池田園駅
1929年(昭和4年)大沼電鉄鬼柳駅として開業。
1971年(昭和46年)簡易委託駅に。
1980年(昭和55年)駅舎改築。
2022年(令和4年)3月12日、廃止。
駅名の由来はWikipediaによると…
池田淳という人物が1897年(明治30年)に北海道庁を退き当地の開拓に尽力し、附近一帯を大沼国定公園に付随させ公園にしようという計画を持っていたため、その功績をたたえて地名となったもの
とのこと。
訪問日は廃止前の2021年の秋。
駅舎は2022年10月に、跨線橋とホームも同年12月に撤去されたそうです。
駅舎内。
色あせた駅ベンチがとても良いです。
ホーム側出口を出ると跨線橋があります。
木造ではなくプレハブ的なつくり。
ホーム側から見た駅舎。
大沼公園駅方向。
流山温泉駅方向。
線路を挟んで駅舎と反対側からもホームに来ることができるようです。
駅前。
車のナビ通りに来たらすごい道を走らされたのですが、普通に住宅があるところを見るとたぶんちゃんとした道があるのでしょう。
流山温泉駅
2002年(平成14年)開業。
2022年(令和4年)廃止。
北海道の駅ではかなり新しい駅なのに、わずか20年で廃止となってしまいました。
駅名のとおり、2002年の開業当時には流山温泉をはじめとするレジャー施設がありました。
翌2003年にはパークゴルフ場やキャンプ場などもオープンしたらしいです。
しかし、経営状態が厳しく、2015年に営業終了。現在は牧場になっています。
そしてこの流山温泉駅がかなりの到達困難駅でした。
駅自体は道路脇(大沼公園線)にあって実際道路からも目視できます。
しかし、入り口がない。
急遽ネットで調べてたどり着いたのがここ。
駅見えないし、鎖がかかっている…
どうやらこの先は私有地(牧場)らしい。
ウロウロしていたら同じように駅目的で来たと思われる人が鎖の前で呆然として去っていきました。
しかし、気を取り直してよく見ると注意書きが。
駅に行く人は鎖を外して入ってくださいと書いてありました。
駅に行くのに牧場を通らなければならないなんてことある…?
牧場内を歩いていると案内板が。
この先に駅がある。
柵でわかりにくいけど馬がいます。牧場なので。
ホームが見えたと思ったらここもロープで塞がれている。
動物侵入防止らしい。
そしてようやくたどり着いた流山温泉駅。
いろいろな無人駅を見てきましたが、到達するのが一番大変でした。
かつて展示されていた新幹線の鼻。
本体は老朽化により2013年までに撤去されたそうです。
池田園駅方面。
銚子口駅方面。
駒ケ岳も見えます。
銚子口駅
1945年(昭和20年)開業。
1971年(昭和46年)簡易委託駅に。
1988年(昭和63年)駅舎改築。
1992年(平成4年)簡易委託廃止。
2022年(令和4年)旅客扱い廃止により信号場に。
駅名の由来は、大沼の東端がお銚子(酒器)のような形になっているから、とのこと。
駅舎内。
80年代の建物という感じがします。
以前は外壁が白かったらしい。
ホーム。
2線あります。
反対側のホーム。
ホーム間は跨線橋ではなく踏切でつながっています。
サビサビの駅名標と名所案内の看板。
このあたりの駅はだいたい駒ケ岳を推していますね。
次回は鹿部駅・渡島沼尻駅・渡島砂原駅です。
3駅ともかなりレトロでとても良かったです。
北海道の無人駅を紹介するシリーズ。道南編・第6回は砂原支線の鹿部駅・渡島沼尻駅・渡島砂原駅を紹介します。3駅とも開業当時の駅舎が残るレトロで素敵な駅でした。