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【歴史】小樽堺町通り商店街に行ってきた【観光】

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こんにちは、中村です。

少し前の話ですが、株式会社ブランド総合研究所が発表した「地域ブランド調査2014」の全国市区町村魅力度ランキングで、小樽市が第4位に輝きました!

それではトップ5を見てみましょう~

1位 函館市
2位 札幌市
3位 京都市
4位 小樽市
5位 横浜市

どうですか!
この無名の弱小校が全国大会に行っちゃった感!
大都会・横浜に勝っちゃいましたよ!
惜しくもベスト3入りは逃してしまいましたが……
しかし、京都市は昨年の優勝チームですからねー
“犬も歩けば国宝に当たる”と言われる強豪校ですからねー
横浜戦で全力を出し切っちゃったんでしょうねー
何の話をしているのかわからなくなりましたねー

 

ちなみに小樽市は同調査で毎年10位以内にランクインしています。
エリート校じゃないですかー

 

それにしてもやはり、京都・横浜に挟まれると「なんでここに?」ってなりますよね?
「なんでこの人ジャニーズに入ってんの?」みたいな不思議さがありますよね?

 

そこで今回は、小樽の魅力を再確認すべく、小樽一の観光街・堺町通り商店街に行ってきました!

 

 

堺町通り商店街は小樽運河から徒歩10分ほどのところにある商店街。
約900メートルの道に、たくさんの土産物店や飲食店が立ち並んでいます。
その数90店舗以上!
すごいですね~

 

最近ではこんな動画が話題になりました。

世界中でPVが作られているファレル・ウィリアムスの「Happy」。その堺町バージョン。
都市単位のPVは数多くあれど、商店街単位でやるのは世界的にも珍しいのでは!?

 

さて、訪れたのは10月20日と24日の2回。
どちらの日もたくさんの人で賑わっていました。

 

歩道には人がぎっしり!

 

さっそく観光案内所の方に堺町の魅力について聞いてみることに。

 

堺町通り観光案内所のブッダ氏

ブッダ氏はちょっとシャイな性格なので、スタッフのAさんにお話を伺いました。

 

Q:堺町の魅力を教えてください!

 

スタッフAさん:
お寿司や海産物、LeTAO(ルタオ)や北菓楼をはじめとしたスイーツ、ガラス製品、オルゴール、アクセサリーなど、さまざまなお店がそろっているところですね。ただのショッピングではなく、“思い出を買っていく”という点が、一番の魅力です。

 

なるほど。
確かにいろんなお店がありますね。

見ていると、小樽のものだけではないんですよね。
北海道のお土産も幅広く取り揃えられています。
他で買い忘れても、堺町に来れば大丈夫かも!?

 

スタッフAさん:
さらに、トンボ玉やオルゴールなどの制作体験や工場見学、牛の乳しぼり疑似体験なんてものまであります。

 

見どころたくさんですね!

 

スタッフAさん:
はい。お店によっては営業時間が18時までだったりするので、お早目にお越しいただくと、より楽しんでいただけます。

 

そうなんですね~
ありがとうございました!

 

さてさて、少し堺町通りを歩いてみましょう。

 

堺町のシンボル(?)「常夜灯」

 

蒸気時計。1時間ごとに蒸気を上げながら時間を知らせてくれます。また、15分ごとに5段階のメロディーが流れます。

 

先ほどのお話にもあった「LeTAO(ルタオ)

全国のご当地グルメ等を集めた「Nipponストア」の2014上半期1位にも選ばれました。

写真に映っている塔は展望室になっていて、無料で上ることができます。

塔の上から見るメルヘン交差点。常夜灯があるところですね。

写真左奥は「小樽オルゴール堂 本館」、右奥は「銀の鐘1号店」

商店街も一望できます。素晴らしい眺めですね~

 

こちらもお話にありました。「北菓楼

 

 

!?

 

 

忍者発見!!!!

なんで小樽に忍者が???
という疑問はさておき、外国人の方に大人気でした。
小樽は外国人観光客も多いので、こういうのもアリですね~
ちなみにこの方、忍者の日と甲冑の日があるそうですよ!

 

小樽ポセイ丼」で昼食。
なんと500円(税抜)で海鮮丼が食べられます。

サーモンバター丼(500円)

運河丼(500円)

 

堺町を運河側へ向けて歩きます。

 

街灯に振られた謎の番号

これ、パンフレットにもこの番号が載っていて、どのお店が何番の街灯の近くにあるのかわかるようになっているんです。
利用者のことを考えた設計。
見習いたいですね!

 

於古発川(おこばちがわ)のカモさん。目線ください!

 

おいしそうサービス精神旺盛です。

於古発川にはカモさんがたくさんいます。カモ好きにはたまらないスポットですね!

 

サケの姿も。※獲ってはいけません。

 

この日はちょうど紅葉真っ盛りでした!

 

大正硝子館」の紅葉。古い蔵に映えますね~

 

さて、堺町通りを歩いていると、古い建物がとても多いことに気が付きます。

 

旧金子元三郎商店(明治20年建造、現「おたる瑠璃工房 運河店」)

 

旧百十三銀行小樽支店(明治41年建造、現「小樽浪漫館」)

 

旧名取高三郎商店(明治39年建造、現「大正硝子館」)

 

他にもたくさんあります。
そこで、またまた観光案内所のAさんに、堺町の歴史について聞いてみることに。

 

Q:堺町の歴史について教えてください!

 

スタッフAさん:
古くは江戸時代、松前藩によってオタルナイ場所が開かれたことに始まります。「場所」というのは交易場のことですね。
オタルナイ場所は、もともと小樽と札幌の境界にある星置川の下流に開かれていましたが、冬場の気候が厳しかったために、現在の小樽中心部に移されました。於古発川の東側ですね。
そして、於古発川を挟んだ西側には、タカシマ場所が開かれていました。
オタルナイ場所とタカシマ場所の境界だったことが、堺町の名前の由来と言われています。

 

なるほど。
名前の由来については、中村も調べたことがあります。
こちらの記事参照

 

スタッフAさん:
その後、明治期に国内3番目の鉄道が開通したり、国際貿易港に指定されたりして、小樽は急速に発展します。
また、明治後期から大正にかけて手宮~堺町・入船が埋立てられ、市街の中心がこちらに移りました。

 

埋め立てられたということは、このへん海だったんですか?

 

スタッフAさん:
堺町通りのすぐ向こう(臨港線)は海でしたね。今の「かま栄」のあたり(※このへん)に立岩という岩があって、行きかう船の目印になっていたそうです。

 

小樽市総合博物館」からお借りした写真(後述)の中に、その写真がありました!
この写真は明治20年代に撮影されたようです。
小樽市総合博物館所蔵

 

スタッフAさん:
堺町が今の形になったのもそのころ(明治後期~大正)ですね。たくさんの銀行が進出し、色内周辺には銀行街が形成されました。後々「北のウォール街」と呼ばれるようになった一角(※1)です。一方、堺町は問屋街となり、石造りの倉庫が建ち並びました。
その後、経済の中心が札幌に移ったことにより、銀行や問屋もそちらに移っていきました。
観光街になったのは昭和の後期ですね。空き倉庫をテナントとして貸し出したことが始まりです。

※1:小樽市総合博物館の職員の方によると「北のウォール街」という呼び方は昭和40年代に誕生したそうです。昭和初期には「色内銀行街」「小樽銀行街」と呼ばれていたそうです。

 

観光街になったのは意外と最近なんですね。

 

スタッフAさん:
そうですね。ちなみに、小樽土産といえばガラス製品が有名ですが、これは漁で使うガラス製の浮き球作りが由来とされています。
小樽はニシン漁でも栄えた町なので、古くからガラス加工の設備や技術が整っていたようです。

 

なるほど~
お土産にも歴史があるんですね~
ありがとうございました!

 

このあたりは小樽でもかなり歴史の深い場所だったんですね~
現在の小樽はここから始まったと言っても過言ではないでしょう!

 

そこでそこで!
我々は「小樽市総合博物館」に行き、当時の写真を探してきました!

 

「小樽市総合博物館」ではデジタル化された古い写真を専用の端末で閲覧することができます。
さらに! プリントサービスまであるのです!
※有料。ハガキサイズ1枚50円、A4サイズ1枚100円。
※WEB上に掲載するためには申請が必要です。

 

では、ここで堺町通りの今昔を比較してみましょう!

 

於古発川と旧名取高三郎商店(左奥)、旧百十三銀行小樽支店(右奥)
小樽市総合博物館所蔵 兵庫勝人撮影

現在

 

目時薬局(中央)と森川商店(右端の白い建物)
小樽市総合博物館所蔵 兵庫勝人撮影

現在

「目時薬局」はリフォームされていますが、形からして建物はおそらく当時のもの。
「ラーメン 利久亭」と「鮨処 西功」も同様ですね。
森川商店は「モリカワ産業株式会社」に。

 

伊勢商店と蔵
小樽市総合博物館所蔵 兵庫勝人撮影

現在

蔵は「磯鮨」に。伊勢商店は、建物こそ変わっていますが、現在もあります。

旧久保商店
小樽市総合博物館所蔵 兵庫勝人撮影

現在

アングルが逆ですみません。
戻ってから旧久保商店だと気付きました。現在は「さかい家」。

 

旧中山倉庫宅
小樽市総合博物館所蔵 兵庫勝人撮影

現在

おたる蝦夷屋」と「小樽たけの寿司」の2店舗が活用。

 

詳細不明
小樽市総合博物館所蔵 兵庫勝人撮影

現在

残念! こういうこともあります。
お隣は現存してますね!(現「香り工房フィトン」)

 

旧中越銀行小樽支店(左)と旧戸出物産小樽支店(右)
小樽市総合博物館所蔵 兵庫勝人撮影

現在

旧中越銀行小樽支店は「銀の鐘1号店」に、旧戸出物産小樽支店は「スーベニール オタルカン」に。

 

どうでしょう。
案外変わらずに残ってるんですね~

 

ちなみに場所が特定できなかった写真も。

明治30年代撮影
小樽市総合博物館奥山コレクション

「小樽なつかし写真帖 総集編 第2巻」(北海道新聞小樽支社,2010)によると、写真左”くすりや”の看板が「北盛堂」、写真右が「白鳥新聞店」とのこと。

こちらも明治30年代撮影。左手前の看板には「白鳥新聞店」の文字。
小樽市総合博物館奥山コレクション

「小樽なつかし写真帖 総集編」(北海道新聞小樽支社,2008)によると、”住吉祭の山車”とのことです。
人が写っていると、より歴史を感じますね~

 

歴史と言えば、堺町にある出世前広場というところで、小樽の歴史が詳しく紹介されていました。

出世前広場

レトロスペース。とても良い雰囲気。広場なのに狭いところがまたステキですね。
広場の名前は「出世坂」から。旧板谷邸から堺町に続く、斜度20%の急な坂道です。「見晴らし坂」とも呼びます。

 

小樽の歴史が一目でわかる、小樽歴史館
2014-10-20 15.39.48

年表あり
2014-10-20 16.24.08

パネルあり
2014-10-20 16.24.41

休憩もできる
2014-10-20 16.27.06

懐かしいものもたくさん
2014-10-20 16.27.16

写真展示も充実
2014-10-20 16.27.56

もし明日学校で“小樽の歴史試験”があるとしたら、ここに来るといいでしょう!
一夜漬けできます!

 

さてさて、ここでもう一度「地域ブランド調査2014」に戻ってみましょう。

 

1位 函館市
2位 札幌市
3位 京都市
4位 小樽市
5位 横浜市

 

堺町に行ってこの調査結果を再び確認し、中村は閃きました!
このランキング、7位に神戸市が入っているんですよね。

函館・小樽・横浜・神戸……

そう、異国情緒あふれる港町です。
京都のような国宝級の歴史というよりは、大正ロマンやレトロといった言葉が似合うイメージ。
それこそが魅力的と思われるためのポイントなのではないでしょうか。

堺町にはその要素がぎっしりです。
全国みなさん、全国市区町村魅力度ランキング2014・第4位の小樽市にお越しの際は、ぜひ堺町通り商店街に足を延ばしてみてください!

 

以上、「なんでこの人ジャニーズにいるんだろう」というメンバーに親近感の湧く男・中村でした!

 

おまけ

水天宮からの眺望・今昔


小樽市総合博物館所蔵

現在

 


小樽市総合博物館所蔵

現在

 


小樽市総合博物館所蔵

現在

 

※プライバシー保護のため、一部画像を加工しています。

※情報は2014年10月24日現在(取材日)のものです。価格等、変更される場合がございますので、ご了承ください。

 

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