2024年5月11日から12日にかけて、日本各地で低緯度オーロラが観測されました。
今回、北海道小樽市でその撮影に成功したので、そのレポートを残しておきます。
5月10日、大規模な磁気嵐の予報
アメリカ時間金曜夜、日本時間では土曜朝のオーロラ予報がアップデートされました。非常に大きな磁気嵐が起こり、オーロラオーバルが中緯度まで広がる可能性が高いと。複数のCMEが合体する影響を考慮して、ということでしょう。この規模の磁気嵐が長引けば続北海道から土曜日にオーロラが見られるはず pic.twitter.com/HfuDk1mlZE
— 片岡龍峰 (@ryuhokataoka) May 9, 2024
上記はオーロラ研究者の片岡龍峰先生のポスト。
正直そこまで期待はしていなかったのですが、2023年12月にも北海道で観測されたこともあり、とりあえず頭の片隅に置いておきました。
5月11日朝、世界各地でオーロラの報告
Northern Lights RIGHT NOW over #KeyLargo Florida, this is insane to see the Aurora Borealis so far south ! pic.twitter.com/iBljm17x82
— Mike Theiss (@MikeTheiss) May 11, 2024
明けて5月11日、日中から世界各地でオーロラの報告が相次ぎました。
ヨーロッパはほぼ全域、アメリカのフロリダからも報告があり、急激に期待が高まりました。
この日の小樽市は曇のち晴れの予報。
幸い夕方から少しずつ晴れてきたので、北の空がよく見える祝津パノラマ展望台へ行ってみました。
オーロラの撮影に成功!
19時45分ころから撮影を開始。
日の長い時期なので、まだ空が明るくオーロラが出ているのかどうかまったくわかりませんでした。
上の写真では左側(北北西)がオレンジ色に染まっていますが、これは夕焼けの残りです。
(写真中心にある漁船の灯りがほぼ真北。右手前の岩はトド岩)
19時58分ころ。
先程の写真と比べると明らかに紫色に写っています。
驚いて隣で写真を撮っていた人に確認をお願いしてしまいました…。
磁気嵐としてはすでにピークの状態だったらしく、暗くなるにつれてどんどん鮮やかさを増していきました。
あとで出しますけど小樽でも低緯度オーロラ出てるっぽいです。
— 小樽総合デザイン事務局 (@otarunet1) May 11, 2024
慌ててポストしました笑
↑20時25分ころ。
↑20時32分ころ。
写真はノイズや明るさの補正のみ。色の補正はしていません。
観測後のポストでは「20時30分ころから見え始め、50分ころがピーク」と書きましたが、カメラの時刻設定が23分ずれていました。
正しくは「見え始め20時前後、ピーク20時30分前後」です。
この時間帯はスマホでも撮影できました。(iPhone11による撮影、補正なし)
肉眼では「目が慣れるとかすかに赤い気がする」くらいでした。
このあとは少しずつ薄れていきました。
↑20時43分ころ。
↑21時6分ころ。
車のライトでブロッケン現象みたいになったやつ。
展望台に着いたときは車を停めることができましたが、ピーク時には停めるのが困難なレベルで人がたくさん来ていました。
おわりに
結局この日は兵庫あたりでも観測されたようです。
北海道は晴れていて暗いところならどこでも観測可能だったのではないでしょうか。
昔と違い撮影機器が発達しているので、今後はもっと手軽に観測できるようになるかもしれないですね。
祝津パノラマ展望台はオーロラがなくてもとてもきれいなところなので、小樽へ来た方はぜひ寄ってみてください。