今回は浦臼町にある農機具展示場(旧鶴沼小学校)を紹介します。
農機具なんて見ても面白くない?
そんな風に考えていた時期が私にもありました。
1. 農機具展示場について
農機具展示場はその名の通り、農機具が展示されている博物館です。
施設には、開拓期~昭和の農機具や生活用品、旧鶴沼小学校の資料等が展示されています。
農業の町の郷土資料館のような感じですね。
▼場所はこちら。
そもそもこの施設は「田園空間博物館」という取り組みのひとつとして誕生しました。
ちなみに田園空間博物館とは・・・
農村には、美しい景観や豊かな自然のほか、人々の営みによって長い間に培われてきた伝統や文化など、様々な魅力が存在しています。
これらの様々な魅力を博物館の展示物と見立て、農村地域を一つの「屋根のない博物館」として保全・活用しようという取組が「田園空間博物館」です。
展示場である浦臼町立旧鶴沼小学校は平成7年(1995年)に廃校。
平成15年(2003年)、「田園空間博物館農機具展示施設」として開館しました。
入館料は無料。
玄関で記帳すればOKです。
2. 農機具はあれに似ている
農機具展示場の名の通り、館内には農機具がたくさん展示されています。
こうやって見てみると、あれですね。農機具って拷○道具みたいですよね。
この中にアイアンメイデンが混ざっていても違和感なさそう。
これ、その名を「鬼ハロー」といいます。
鬼感ハンパない。地獄に落ちた亡者を鬼が拷問するための道具でしょうか。
※馬に引かせて土を砕く道具らしいです。
鉈と斧です。ほぼ武器です。
こちらは「佐々木式噴霧器」。
スチームパンクっぽくてかっこいい。
無骨なリベットや青く変色した金属の質感もたまりませんね。
平和的なものも、もちろんあります。
こちらは養蚕コーナー。マユから糸を作る機械。
農機具と一口に言っても、実に様々なものがあるんですね。
3. レトロな生活用品もたくさん
施設には、農機具だけでなく、開拓期~昭和の生活用品もたくさん展示されています。
カラフルな電話機。色がかわいい。
テレビ。
2枚目のものとほぼ同じものが、子供のころ家にありました。
電源のつまみやチャンネルを回す感触を今でも覚えています。
昔のテレビは画面に静電気が発生するんですよね。
手で静電気を吸収(?)したり、ティッシュを貼り付けたりして遊んでいました。
※平成の話です。
ランプもかわいいですね。
ホームセンターとかで売ってる安い照明器具とかも、100年後くらいには「かわいい!」って言われるようになるのでしょうか?
ラジオ。たぶん。
計算機です。昔はこんなに大きかったんですね。
手前の「CASIO AL-1000」は、価格328,000円。数字の表示がニキシー管です。
▼作動している動画を見つけました。カッコいい!
手回し計算機「BUSICOM HL-21」。
▼こちらも動画がありました。
砲弾です。日露戦争のときのもののようです。
蓄音機。
地形+路線図。
北海道中に鉄道網が張り巡らされていたことがわかります。
古い新聞と浦臼町の資料。
その他の生活用品もたくさん展示されています。
4. 廃校としても楽しめる
廃校を活用した施設なので、学校としての空気も残っています。
館内は全体的に図工室のような匂いがします。
普段使われていない教室の匂いみたいな。
それがまた郷愁を誘います。
階段の壁には色付きガラスが嵌め込まれており、そこから漏れる薄明かりがとてもきれいでした。
踊り場の鏡。
4時44分にこの鏡の前に立つと・・・みたいな都市伝説がありそう。
都市伝説になりそう・その2.
光の加減なのか、ものすごく不満そうに見えます。
おわりに
いかがでしょうか。
農機具もいろいろですが、「切る」とか「砕く」とかが多いせいか、全体的に攻撃力が高そうなものが多いですね。
ヨーロッパの博物館にあったら絶対に拷問器具と間違いますよね。農具おそるべし。
農具以外も見どころたくさんです。
2016年の公開は残念ながら終わってしまいましたが、興味のある方はぜひ来年行ってみてください。
以上、中村でした。
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