写真をイラスト風に加工するチュートリアルです。
PhotoshopのHDRとIllustratorの画像トレースを併用し、夏っぽいイラストを作成します。
入道雲の写真を別で用意し組み合わせると、だいたい夏っぽくなります。
はじめに
今回は、こちらの写真を使用します。
1. HDR処理:Photoshop
フォトショップのHDR処理で、イラスト風にします。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
「イメージ → 色調補正 → HDRトーン」
今回は以下の値に設定。
好みによりますが、今回のやり方では、ディテールをマイナス値にした方が、より「それっぽさ」が出ると思います。
上の記事では、HDR処理だけで完成でしたが、今回はまだ下地処理です。
2. 画像トレース:Illustrator
先ほどの画像を、イラストレーターで読み込みます。
「開く」ではなく、「ファイル → 配置」で読み込んでください。
読み込んだら、画像をトレースします。
「ウインドウ → 画像トレース」で画像トレースパネルを開きます。
「カラー」の値を変更すると、仕上がりの細かさが変わります。
草が多い場合は、70以上に設定した方がいいかもしれません。
細かいディテールを残さなくて良いのなら、50くらいでいいです。
トレースが終わったら、メニューバーにある「拡張」をクリックします。
これで編集可能になります。
拡張したら、空を消していきます。フォトショップの方が慣れている!という人は、イラレで読み込む前に切り抜いておいてもいいです。
これに雲を足します。
3. 雲の画像を用意する:Photoshop
今回はこちらの雲画像を使用します。
画像は、写真ACさんからお借りしました。
写真AC:夏雲
これを、自分のイメージに合わせて調整します。
今回は、明るさ:上げる、コントラスト:下げる、カラーバランス:シアンとグリーンに寄せる、といった感じ。
適当にやったので詳しい数値は覚えていません。
ブルーに寄せると爽やかさ、シアンやイエローに寄せるとノスタルジーを演出できます。(たぶん)
あと、雲画像を探すとき、光の向きに注意してください。
今回はうっかり、元の写真の光源と逆のものを選んでしまいました。
構図的にはばっちりだったんですけどねー。
4. 雲を合成する:Illustrator
イラレに戻ります。
元画像の下に新規レイヤーを作成し、先ほどの画像を「配置」します。
配置したら、大きさと位置を調整します。
レイアウトが決まったら、画像をトレースします。
設定は先ほどと同じです。
トレースが終わったら、クリッピングマスクで切り抜きます。
こまけぇこたぁいいんだよ!って方はこれで完成。
気になる人は、適当に微調整をして下さい。
今回は電線が気になったので修正。ラインツールで線を引き、元の電線を消去しました。
雲の光源が逆なので、ちょっと違和感ありますけど、まあいいでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
気をつける点は、
・空&雲の色と、元の画像の色を合わせる
・光源をそろえる
・雲のスケールに気をつける
ことでしょうかね。
3つ目については記事内では言及しませんでしたが、何も考えずに雲を合成すると、雲がオーバースケールになりがちです。
雲が巨大になりすぎないように気をつけましょう。
他にもいくつか夏を感じるイラスト的なものを作ってみたので、ご覧ください。
以上、中村でした。