宗谷線の無人駅を紹介するシリーズ。
最終回である第9回は智北駅〜日進駅を紹介します。
今回の見所はなんといっても北星駅。
北海道でもトップクラスといっても過言ではない秘境駅をぜひご覧ください。
智北駅
1959年(昭和34年)、智北仮乗降場として開設。
1987年(昭和62年)、国鉄民営化により駅に昇格。
宗谷線の中では割と新しい駅です。
シンプルな待合室。
待合室内。
扉を開けた瞬間、ものすごい熱気が溢れてきて思わず一度閉めてしまいました。
7月末の訪問でしたが、真夏にこの中で待つのはちょっと無理そうです。
窓開けたら虫だらけになるし。
駅名標。
だいぶ色褪せています。
暑い日でしたが、景色は爽やか。
この駅も周りに民家がほとんどありません。
大きい道路に面しているので他の秘境駅に比べると都会感がある気がしましたが、よく考えるとここも十分秘境駅ですよね。
智恵文駅
1911年(明治44年)開業。
1984年(昭和59年)無人化。
すぐ近くには郵便局もあり、今回紹介する駅の中ではダントツで都会です。
内部。
一般的な車掌車タイプの駅。
なかなかきれいで過ごしやすいです。
ホームです。
砂利が敷かれ、雑草もありません。
個人的な趣味でいうと多少荒れている方が好きですが、利用者にとっては当然のことながらきれいな方がいいですよね。
この先は智恵文沼に沿ってカーブし、智北駅へ向かいます。
北星駅方面。
智恵文駅から見える坂を、中学生(たぶん)が歓声を上げながら自転車で駆け抜けていました。
智恵文駅と智北駅の間にある智恵文沼。
なんかやたらと大きい魚が跳ねていました。
なんだったんだろう…
北星駅
1959年(昭和34年)開業。
宗谷線で最も来たかった駅のひとつです。
北海道でもトップクラスの秘境駅ではないでしょうか。
列車以外の方法で隣の日進駅へ行くには反対方向の智恵文駅前を経由しなければいけません。
すごいのはアクセスのしづらさだけではありません。
駅舎というか、待合室もすごい。
宗谷線随一の小屋。
そのまま博物館に展示されていそう。
「毛織の北紡」の看板が素晴らしいですね。
カッコイイ…
待合室の内部。
砂利敷ではなく、ちゃんとコンクリートの床があります。割れてるけど。
片隅にはなぜかピンクのクマちゃん。
見てくださいこの朽ち果て感。
これが現役の駅であることがすごい。
窓枠の向こうにホームが見えます。
ホームです。
最高ですね。
反対側。
踏切が見えます。
ホームから駅舎までの道。
少し距離があります。
しかし、どう見ても畑の物置小屋にしか見えない。
北海道は雪も積もるのに、よく何十年も持ちこたえているものです。
誰かが掘り起こした昭和31年の文字。
開業年よりも古いですね。
駅を設置するための目印か何かだったのでしょうか。
駅から見えていた踏切。
踏切付近から見たホーム。
智恵文駅へ続く道。
智恵文駅まではおよそ2kmですが、その間ほとんど民家はありません。
この素敵な北星駅ですが、残念ながら2021年3月に廃止予定です。
日進駅
1955年(昭和30年)、日進乗降場として開設。
1987年(昭和62年)、国鉄民営化に伴い駅に昇格。
待合所全体。
カラーリングがかわいいです。
ロゴマーク付き。
このマークは名寄市の旧市章とのことです。
何を表したものなのでしょう。
駅舎内。
北星駅を見たあとだと、ものすごく立派な建物に見えますね。
ガラスには補強のためかテープが貼られていました。
板張りのホーム。
この駅の駅名標も色褪せています。
反対側。
踏切があります。
ホーム側からみた待合所。
智恵文・北星駅方面へ向かう道。
踏切を超えたところから見たホーム。
ホームの向こうには民家が見えます。
日進駅の次は有人駅である名寄駅。
そこから旭川駅までは以前紹介したため、今回はここで終了です。
名寄-旭川間の無人駅はこちらからご覧ください。
おわりに
順序が前後してしまいましたが、宗谷線の無人駅めぐり終了です。
距離は約260km、全部で4日かかりました。
列車だと数時間の行程なので、駅舎の中に入らなくてもいいのならそっちの方が早いですね。
この路線は景色がとても良いので、乗っているだけで楽しいと思います。
さて、宗谷線は秘境駅の宝庫ですが、残念ながら2021年3月に廃止になってしまう予定の駅が多数あります。
どの駅も個性的で本当に素敵なので、興味のある人はぜひ廃止前に訪れてみてください。
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