約2万年前に誕生し、かつては富士山のような成層火山だった有珠山。
約7千年前に山頂が崩壊、20世紀中にも4度もの噴火を起こしています。
現在はロープウェイで山頂付近まで行くことができ、1977年の噴火で誕生した過去最大級の噴火口「銀沼大火口」や噴火湾の大パノラマを楽しむことができます。
有珠山ロープウェイ
昭和新山の麓にロープウェイ乗り場「昭和新山駅」があります。
駐車場は有料で「1日500円」(2018年10月現在)。
昭和新山。
その名の通り昭和18年に麦畑が隆起してできた山。
登ることはできません。
ロープウェイ乗り場。
行楽シーズンはかなり混むので注意してください。
この日は臨時便が出るほどの混雑でした。
ロープウェイが来ました。
背後には有珠山の荒々しい山頂が見えています。
山頂駅までは約6分で到着します。
ロープウェイから見た昭和新山。
このとき洞爺湖に虹がかかっていて、親切な日本人が「Rainbow! Rainbow!」と教えてくれました笑
しかし、間違われるのも無理はない。乗客の半分以上が外国人でしたからね。
千歳からのアクセスが良いためか、近年、洞爺湖は外国人に人気のスポットに成長しました。
特に中国の人に人気みたいですね。
山頂駅~有珠山火口原展望台
山頂駅に到着。(山頂駅という名ですが、山頂ではありません)
山頂駅横には洞爺湖展望台があり、洞爺湖と昭和新山を見下ろすことができます。
この日は終日晴れの予報だったにもかかわらず大雨が降り、そのおかげで虹が出ていました。
昭和新山は入山禁止なので、山頂付近の様子は有珠山の上からしか見ることができません。
山頂駅から数分歩いた先に、有珠山火口原展望台があります。
展望台までは緩やかな登りですが、道は整備されているので歩きやすいです。
ただ、緩いながらも階段があるので、足が不自由な人は難しいかもしれません。
展望台です。
尖っている岩が山頂らしい。
もし登山可能だとするとあの岩を登らなければ登頂にはならないのでは?
頂上だと思われる岩。
そしてこちらが約7千年前の山体崩壊により形成された火口原。
中央の巨大な穴が1977年の噴火で誕生した「銀沼大火口」です。
銀沼大火口の直径は約350m。
現在も噴煙が上がっています。
外輪山展望台
火口原展望台から外輪山遊歩道を歩いて外輪山展望台へ向かいます。
時間は片道30~40分ほどですが、急な階段が続く道なのでそれなりに大変です。
普通のスニーカーでも大丈夫ですが、トレッキングシューズの方が歩きやすいと思います。
展望台の近くにトイレがありますが、水はないので、なるべく山頂駅で済ませておいた方が良いです。
ひたすら続く階段。
約600段あるそうです。
遠くから見るとこんな感じ。
これを見ると戻るのが嫌になりそう。
外輪山遊歩道の見所はなんといっても見る角度でさまざまな表情を見せる火口原の地形。
すごすぎてすごいとしか言えない。
登山道との合流地点。
万が一帰りのロープウェイを逃したら、ここから下ることになります。
展望台に到着。
途中、かなり写真を撮りながら歩いて40分でした。
普通に歩いたら30分かからないかもしれません。
帰りは写真をほとんど撮らずに進んで35分くらい。
奥は行き止まり。
遠くに洞爺湖サミットで有名になったウインザーホテルが見えています。
火口原展望台が遥か遠くに見えます。
ロープウェイ乗り場はさらにその向こう。
ぐれぐれも最終のロープウェイを逃さないようご注意ください。
展望台からは噴火湾が一望できます。
ちなみに火口原展望台からも一望できるので、噴火湾の景色のために外輪山展望台まで来る必要はありません。
遠くには駒ケ岳や、室蘭の白鳥大橋、伊達の風車群などが見えます。
おわりに
有珠山は今も活発に活動する活火山で、周辺は2009年に日本初の世界ジオパークにも認定されています。
山頂以外にもたくさんの見所があるので、ぜひ訪れてみてください。
2000年の噴火の遺構はオススメです。
西山山麓火口散策路では、無数の噴石が降り注いだ幼稚園や、下り坂が上り坂になるほど隆起した町道、道路を飲み込んで開いた3つの火口などを見ることができます。